活動報告

命を大切にする未来社会を構想するためのワークショップ

2022年10月11日(火) 10:00~12:00

場所:SSI 豊中ラウンジ(大阪大学会館2階)

 

 

 「新たな防災」を軸とした命を大切にする未来社会研究部門の命を⼤切にする未来社会を構想するための第1回目のワークショップが2022年10月11日、大阪大学のSSI豊中ラウンジで開催されました。

 

 

第1回WS集合写真

ワークショップの様子

 

 

■挨拶  堂目卓生部門長

 

「近代を超えて目指すべき社会を考える」

 

まず、はじめに、堂目卓生部門長より挨拶がありました。

助けを必要とする人やもの、vulnerableを中心に考えて共助する社会作りを目指し、2年半後には大阪関西万博「いのち輝く未来社会」が開催されるという状況の中、新たな防災と言う切り口で

「新たな防災」を軸とした命を大切にする未来社会研究部門が立ち上がりました。

モノと心、文と理、分かれてしまったものを一つに融合させていく部門となることを願っています。

 

 

■趣旨説明  

 

「レイヤーを超えた活動、研究テーマを見つけていきたい」

 

続いて木多道宏教授(工学研究科)より趣旨説明、レイヤーを超えた活動、研究テーマを見つけていきたいという旨、活動内容としては大きく4点について説明がありました。

 

~活動内容~

 

・命を大切にする未来社会を構想するためのワークショップの開催

・自治体における公開ワークショップ

・大阪ベイエリアにおける共創フィールドの構築と実践

・出版、広報、大阪・関西万博「いのち会議」への提言

 

■話題提供

続いて6名の先生から話題提供としてご自身の自己紹介、活動内容などの発表がありました。

文と理、違う分野、違う角度からの経験談を踏まえた今後の活動についてのさまざまな発表があり、内容の濃い活気あるお話を伺うことが出来ました。少しだけ内容をピックアップします。 

 

1.木多道宏教授(工学研究科)

 

「全一性を」もった場所・地域づくりを進めたい。

 

「これまでの研究・実践活動を踏まえ、​命を大切にする未来社会のアジェンダづくりや実現のために取り組みたいこと​」について発表がありました。

ひとりひとりの命がコミュニティの命と連動し、お互いの生き方を発展させていくという「全一性」をもった場所・地域づくりを目指したいとの話がありました。

 

 

2.渥美公秀教授(人間科学研究科)

 

「協働的実践からアクションリサーチ」

 

「温故知新」をテーマに自己紹介を通しての活動の提案がありました。

被災地では研究を目的とせず関わり、課題を共同構築できたときアクションリサーチを行う。

言説を変えることで人は動く、言葉を生み出すことで社会は変わるとの話がありました。

また、人と人の間にある「心」を捉えるGroup dynamicsの考え方により、災害ボランティアによる被災地を越えた助け合いのリレーや、助ける・助けられるの立場を越えた「助かる」社会の構築など、新しい社会の姿を見出すことができる、という方向性が示されました。

 

 

3.原圭史郎教授(工学研究科)

 

「フューチャーアセスメントの枠組みつくりと展開」

 

フューチャー・デザインと防災・インフラ維持管理」について発表がありました。

岩手県矢巾町や米国のイロコイ族などを例にフューチャーデザイン、将来世代を慮った防災・インフラの維持管理についての活動の提案がありました。

将来世代が意思決定に参画できる社会システムのデザイン、つまり、フューチャーデザインを応用したフューチャーアセスメントの仕組みづくりを進めておられ、これをレジリエントなインフラ構想と防災へ適応することが新たな試みとなると話されました。

 

 

4.下條真司教授(サイバーメディアセンター

 

「技術をモノのプロセスからヒトのプロセスに拡大し人々の幸せに貢献する」

 

大阪府市のスーパーシティ認定による都市OSの構築の例、万博、ORDEN、うめきた2期などについてと、阪大での取り組み、今後のメタバースを利用したキャンパスのデジタルツインラボに関する構想について説明がありました。

その中で、インターネットやIOTは社会に開かれながら共進化する技術であり、EXPO25や大阪の開発プロジェクトにおいて、さまざまな社会実験の準備が進んでいること、都市OSにより多様な情報を共有し、社会にダイバーシティ&インクルージョンを実現することが期待されることというお話がありました。

 

5.堤研二教授(人文学研究科)

 

「社会経済地理学からの視点での生活・空間・防災」

 

スマートシティの考え方をより人間的な観点から過疎地域にも応用し、物理環境的なネットワークのみならず、人的資源のネットワークをうまくコーディネーションしていくことも重要。共時的なダイバーシティを強調しすぎているが、過去に学び、未来を予想するような、通時的なダイバーシティも重要であり、ダイバーシティの幅を広げていくことから新たなイノベーションが生まれ、その中で防災を考えていくべきではとご提案がありました。

 

 

6.土井健司教授(工学研究科)

 

「インフラ戦略と新たな防災」

 

3つの両立問題、個々の生命尊厳を守る行為と都市の機能や社会のウェルビイングを維持するという行為の両立、感染災害などアウトブレイクに対する非日常のシステムと日常のシステムの両立、SDGsや気候中立など地球規模の目標と歴史文化を重視した地域づくりの目標の両立を鼎立させ答えを出していこうというニューローカルの発想について説明がありました。

「ニューローカル」では、徒歩を中心に、既存の交通手段と、AIによる支援や自動運転、シェアリング、そして、新たな中間モードの交通が結びつきながら、自己組織的に新しいモビリティのネットワークが形成されるという考え方が重要であり、これらが災害時にも重要になってくるとのお話でした。

 

■ディスカッション

 

発表を踏まえて堂目部門長よりそれぞれの報告者の他の報告者への意見をとの提案があり、発表内容、今後の活動などについての様々な意見、提案があり、闊達な意見交換の場となりました。

 

 

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